- 2026年6月23日
- 2026年7月11日
会社の健診で「胸部レントゲン異常」と言われた方へ
会社の健康診断で、
「胸部レントゲン異常」
「異常陰影」
「要精密検査」
と書かれていて、不安になっていませんか?
「肺がんなのでは?」
「症状はないけど受診した方がいい?」
「仕事が忙しくて、大きな病院に行く時間がない」
このようなご相談は少なくありません。
胸部レントゲンで異常を指摘されても、必ず重大な病気があるとは限りません。一方で、肺がん、肺炎、結核、間質性肺炎など、早めに確認した方がよい病気が隠れていることもあります。
大切なのは、健診結果をそのままにせず、必要な精密検査を受けることです。

胸部レントゲン異常とは?
健康診断の胸部レントゲンでは、肺や心臓、胸郭の状態を確認します。
その中で、通常とは違う影が見えると、
「異常陰影」
「結節影」
「浸潤影」
「肺門部腫大」
「線状影」
「胸膜肥厚」
「陳旧性病変」
などと記載されることがあります。
ただし、胸部レントゲンは1枚の平面的な画像です。肺、血管、骨、心臓、横隔膜などが重なって写るため、レントゲンだけで正確に判断することが難しい場合があります。
つまり、健診のレントゲンは「病気を確定する検査」ではなく、「詳しく調べた方がよい変化を見つける検査」です。

異常陰影=肺がん、ではありません
「胸部レントゲン異常」と聞くと、まず肺がんを心配される方が多いと思います。
もちろん、肺がんが見つかることもあります。特に、喫煙歴がある方、血痰がある方、咳や息切れが続く方、体重減少がある方は注意が必要です。
一方で、実際には次のような原因で異常に見えることもあります。
・過去の肺炎や炎症のあと
・良性の肺結節
・血管や骨の重なり
・一時的な肺炎、気管支炎
・胸膜の厚み
・間質性肺炎
・結核や非結核性抗酸菌症
このように、異常陰影にはさまざまな原因があります。
だからこそ、「たぶん大丈夫」と放置するのではなく、胸部CTなどで確認することが大切です。
再検査では何をするの?
受診時には、まず健診結果を確認します。受診時に以下の情報があると、更に正確な診断に結びつきます。
・胸部レントゲン画像のCD-ROM
・過去の健診結果
・お薬手帳(スマホアプリなどでも可能です)
過去の画像や健診結果があると、「以前からある影なのか」「新しく出てきた影なのか」を比較できます。
診察では、咳、痰、息切れ、胸痛、発熱、体重減少、血痰などの症状がないかも確認します。症状がない場合でも、健診で要精密検査とされている場合には、一度受診することをおすすめします。
胸部CTで詳しく確認します
胸部レントゲンで異常を指摘された場合、精密検査として胸部CTが有用です。
胸部CTでは、肺を細かい断面で見ることができます。
そのため、レントゲンだけではわかりにくい小さな病変や、影の位置・形・大きさをより詳しく確認できます。

胸部CTで確認する主なポイントは以下です。
・異常陰影が本当にあるか
・影の大きさや形
・肺がんを疑う所見があるか
・間質性肺炎を疑う所見があるか
・結核や非結核性抗酸菌症の可能性があるか
・経過観察でよいか、追加検査が必要か
CTの結果、明らかな異常がないと判断できることも多くあります。
一方で、肺結節やすりガラス影などが見つかった場合には、疾患に応じて経過観察、追加検査、専門病院への紹介をします。
このような方はご相談ください
・会社の健診で胸部レントゲン異常を指摘された
・「要精密検査」「要再検査」と書かれていた
・胸部CTを受けるように言われた
・異常陰影、結節影、浸潤影と書かれていた
・喫煙歴がある
・肺がん、結核、間質性肺炎が心配
・どこの病院を受診するのが良いか相談したい
健診で異常を指摘された段階では、まだ診断が確定しているわけではありません。
まずは、現在の状態を正しく確認することが大切です。
よくあるご質問
症状がなくても受診した方がよいですか?
はい。症状がなくても、健診で「要精密検査」「要再検査」と記載されている場合は、一度専門科を受診することをおすすめします。
異常陰影と言われたら肺がんですか?
必ずしも肺がんではありません。過去の炎症のあとや、血管・骨の重なりで異常に見えることもあります。レントゲンだけでは判断が難しいため、胸部CTを行います。
はじめから大きな病院を受診した方がよいですか?
健診で胸部レントゲン異常を指摘されても、必ずしも最初から大きな病院を受診する必要はありません。
まずはクリニックで健診結果を確認し、胸部CTなどで詳しく調べることで、大きな病院での精密検査が必要かを判断できます。
肺がんなど専門的な検査や治療が必要と判断した場合は、適切な医療機関へご紹介します。「どこを受診すればよいかわからない」という方も、まずはご相談ください。
まとめ
会社の健康診断で胸部レントゲン異常を指摘されても、すぐに重大な病気と決まったわけではありません。
しかし、肺がん、肺炎、結核、間質性肺炎など、早めに確認した方がよい病気が隠れていることもあります。
「忙しいから後で」と放置せず、健診結果を持って一度ご相談ください。
東京品川フロントクリニックでは、会社の健康診断で胸部レントゲン異常を指摘された方に対して、呼吸器専門医で対応しています。CT完備で、月曜〜土曜診療で品川駅港南口から徒歩30秒のため、品川駅周辺で勤務されている方も受診しやすい立地です。
執筆者情報
佐藤 賢弥(さとう けんや)
医療法人社団南州会 東京品川フロントクリニック 呼吸器内科医師
【保有資格】
日本内科学会 認定内科医
日本呼吸器学会 呼吸器専門医
日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医
井上 哲兵(いのうえ てっぺい)
医療法人社団南州会 フロントクリニックグループ 理事長 / 医学博士
2019年4月に医療法人社団南州会 理事長に就任。
同年8月に三浦メディカルクリニックを開院し、以降も以下のクリニックを展開。
医療法人社団南州会 フロントクリニックグループ(1980年創業)
横浜フロントクリニック(2024年5月開院)
東京品川フロントクリニック(2026年1月開院)
自由が丘フロントクリニック(2026年10月開院予定)
新宿区分院(2027年12月開院予定)
三浦メディカルクリニック
【保有資格・所属学会】
医学博士
日本内科学会 認定内科医
日本呼吸器学会 呼吸器専門医
日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医