• 2026年10月16日

インフル・コロナで仕事は何日休む?出勤の目安と受診のタイミング|品川の内科

「熱は下がったけれど、明日から出社していいのか」「インフルエンザと言われたが、会社に何日休むと伝えればいいのか」。10月に入り、発熱で受診された方からこうした質問をいただく機会が増えています。

学校には出席停止の決まりがありますが、働く大人には法律で一律に決められた「休む日数」はありません。そのため、自分の判断で早めに復帰して周囲に広げてしまったり、逆に必要以上に休みを延ばしてしまったりと、迷う方が少なくありません。

この記事では、インフルエンザと新型コロナそれぞれの「休む日数の目安」と、検査を受けるタイミング、熱が下がっても受診したほうがよいケースを、品川の内科の立場から整理します。

仕事を休む日数に迷いやすい理由

迷いやすい理由は大きく3つあります。

大人には法的な出勤停止の決まりがない

インフルエンザも新型コロナも、感染症法上は5類感染症に位置づけられており、法律による就業制限の対象ではありませんが、多くの職場では、学校保健安全法の出席停止期間や、厚生労働省が示す療養の目安を参考にしています。

「熱が下がった」と「人にうつさない」は別のこと

解熱剤で熱が下がっていても、体の中ではウイルスがまだ排出されていることがあります。熱が下がった翌日に出社したくなる気持ちは自然ですが、その時期は周囲に感染を広げやすい時期と重なることが少なくありません。

発症日の数え方があいまいになりやすい

目安となる日数は「発症日を0日目」として数えます。熱が出た日を1日目と数えてしまうと、1日早く復帰することになります。忙しい時期ほど、この数え方の違いが判断のずれにつながります。

インフルエンザで休む日数の目安

学校保健安全法では、インフルエンザの出席停止期間を「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」と定めています(幼児は解熱後3日)。大人の職場にもこの考え方を当てはめるのが一般的です。

ポイントは、2つの条件の両方を満たす必要があることです。

  • 月曜日に発症し、水曜日に解熱した場合:「発症後5日」が過ぎる土曜日まで休み、日曜日から出勤可能
  • 月曜日に発症し、金曜日に解熱した場合:「解熱後2日」が過ぎる日曜日まで休み、翌週の月曜日から出勤可能

早く熱が下がっても「発症後5日」は短縮されず、解熱が遅れれば、その分だけ休みが延びる仕組みです。抗インフルエンザ薬で早く解熱した方ほど「もう大丈夫」と感じやすいので注意が必要です。

新型コロナで休む日数の目安

新型コロナは2023年5月から5類感染症に移行し、外出を控えるかどうかは個人の判断に委ねられています。そのうえで厚生労働省は、次の目安を示しています。

  • 発症日を0日目として5日間は外出を控える
  • 5日目に症状が続いている場合は、熱が下がり、のどの痛みなどの症状が軽快して24時間程度が経過するまで外出を控える

出勤を再開した後も、10日目まではマスクを着ける、会食を控えるといった配慮が勧められています。高齢のご家族と同居している方や、医療・介護の職場の方は特に意識しておきたいポイントです。

検査を受けるタイミング

「熱が出たらすぐに検査を」と考える方は多いのですが、発熱直後は体内のウイルス量がまだ少なく、検査で陰性と出ることがあります。一般的には、発症から12時間程度たってからのほうが結果が出やすいとされています。

一方で、抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内に使い始めると効果が期待できる薬です。「夜に熱が出たら、翌日の日中に受診する」くらいが、検査の精度と治療開始の両方を考えた現実的なタイミングです。

ただし、次のような方は時間を待たずに相談してください。

  • 喘息やCOPDなど呼吸器の持病がある
  • 糖尿病・心臓病・腎臓病などの持病がある、または妊娠中
  • 息苦しさや胸の痛みがある
  • 水分がとれない、ぐったりしている

熱が下がっても内科を受診したほうがよいケース

休む日数の目安を過ぎても、体調が元に戻らないことがあります。次のような場合は、別の原因が隠れていないかを確認する必要があります。

一度下がった熱が、再び上がってきた

インフルエンザの後に、細菌による肺炎(二次性の細菌性肺炎)を起こすことがあります。いったん解熱した後の再発熱や、色のついた痰が増えてくる場合は、胸部の画像検査で肺炎がないかを確認します。

検査は陰性だったのに、熱や咳が続いている

インフルエンザや新型コロナ以外にも、マイコプラズマ、百日咳、その他のウイルスなど、発熱や咳の原因はさまざまです。陰性という結果は「その病気ではない可能性が高い」ことを示すだけで、原因がわかったわけではありません。

熱は下がったのに、咳だけが何週間も残る

感染をきっかけに気道が過敏になり、咳が長引くことがあります(感染後咳嗽)。多くは自然に落ち着きますが、3週間を超える場合は咳喘息などが隠れていることもあり、呼吸機能検査やFeNO検査で気道の状態を確認する意味があります。

東京品川フロントクリニックで対応できること

当院は内科・呼吸器内科のクリニックです。発熱の診療から、その後に残る咳や息苦しさまで、同じ医療機関で続けて診ることができます。

  • 発熱の診療:37.5度以上の発熱がある方は、発熱者専用ページからご予約ください
  • 胸部の画像検査:肺炎が疑われる場合は、院内のCTで当日中に確認できます
  • 長引く咳の検査:呼吸機能検査・FeNO検査で、咳喘息など気道の炎症を調べます
  • 呼吸器の持病がある方の感染症:喘息・COPDの方が感染をきっかけに悪化した場合の治療調整
  • インフルエンザワクチン:今シーズンの接種を実施しています

フロントクリニックグループには呼吸器専門医が30名規模で在籍しており、診断や治療方針の考え方をグループで共有しています。一人の医師の判断だけに頼らない体制が、診断の精度と一貫性を支えています。

なお、厚生労働省は職場に対して、従業員に治癒証明書や陰性証明書の提出を求めないよう呼びかけてきました。会社から書類の提出を求められて迷っている方は、受診の際にご相談ください。

受診の目安

こんなときはご相談ください
・発熱から半日以上たち、検査を受けたい
・休む日数の目安を過ぎても熱やだるさが残っている
・一度下がった熱が再び上がってきた
・色のついた痰が増えてきた・息苦しさがある
・熱が下がってから3週間以上咳が続いている
・喘息・COPDなどの持病があり、発熱した

息苦しくて横になれない、唇や爪の色が悪い、意識がもうろうとしているといった場合は、救急医療機関の受診を検討してください。

診療時間・アクセス

東京品川フロントクリニック
〒108-0075 東京都港区港南2丁目16-1 品川イーストワンタワー 307-A
品川駅港南口から直結・徒歩30秒

診療時間:月〜土 9:00〜12:30/14:00〜18:00
休診日:日曜・祝日
※受付は診療終了の30分前まで
TEL:03-6456-5040

土曜日も診療しているため、平日に休みを取りにくい方や、週末に発熱した方もご来院いただけます。

よくある質問

Q. インフルエンザで熱がすぐ下がりました。発症5日以内でも出社してよいですか?

学校保健安全法の考え方では「発症後5日を経過」と「解熱後2日を経過」の両方を満たすまで休むことになっており、熱が早く下がっても発症後5日は短縮されません。大人に法的な決まりはありませんが、多くの職場がこの目安を参考にしています。最終的には勤務先の就業規則をご確認ください。

Q. 新型コロナの療養期間は何日ですか?

厚生労働省は、発症日を0日目として5日間、かつ症状が軽快してから24時間程度が経過するまで外出を控えることを目安として示しています。発症から10日間はマスクの着用や、重症化リスクの高い方との接触を控えることが勧められています。

Q. 熱が出てすぐに検査をしても意味がありませんか?

発熱直後はウイルス量が少なく、陰性と出ることがあります。一般的には発症から12時間程度たってからのほうが結果が出やすいとされます。ただし持病のある方や息苦しさがある方は、時間を待たずに受診してください。

Q. 会社から治癒証明書を求められました。発行してもらえますか?

厚生労働省は職場に対し、治癒証明書や陰性証明書の提出を求めないよう呼びかけてきました。必要書類の内容は勤務先によって異なるため、受診時にご相談ください。

まとめ

インフルエンザは「発症後5日、かつ解熱後2日」、新型コロナは「発症後5日、かつ症状軽快後24時間」が、仕事を休む日数の目安です。どちらも発症日を0日目として数えます。熱が下がっても、再発熱や続く咳、息苦しさがある場合は、肺炎や気道の炎症など別の原因を確認する必要があります。

発熱や、その後に残る咳でお困りの方は、東京品川フロントクリニックまでご相談ください。

参考資料


執筆者情報

大谷 真理子(おおたに・まりこ)
医療法人社団南州会 東京品川フロントクリニック
院長/医学博士

【保有資格】

  • 医学博士
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本呼吸器学会 呼吸器専門医
  • 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医

井上 哲兵(いのうえ・てっぺい)
医療法人社団南州会 フロントクリニックグループ
理事長/医学博士

2019年4月に医療法人社団南州会 理事長に就任。同年8月に三浦メディカルクリニックを開院し、以降も以下のクリニックを展開。

フロントクリニックグループ一覧

【保有資格・所属学会】

  • 緩和ケア研修会修了医
  • 医学博士
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本呼吸器学会 呼吸器専門医
  • 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医
  • 日本医師会認定産業医
  • 厚生労働省認定 臨床研修指導医
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