• 2026年8月24日

健診の胸部レントゲンで「異常」を指摘されたら?診察・レントゲン・CT・結果説明までの流れ

健康診断や人間ドックで、

「胸部レントゲン:要精密検査」
「肺に影があります」
「肺結節」
「腫瘤影」
「肺門部異常」

などと指摘されると、「肺がんだったらどうしよう」と不安になる方も多いと思います。

しかし、胸部レントゲンで異常を指摘された=肺がんというわけではありません。

胸部レントゲンでは、肺だけでなく血管、肋骨、心臓、横隔膜などが重なって写ります。そのため、正常な血管や骨の重なりが「影」のように見えることもあれば、以前の肺炎などの跡が指摘されることもあります。

一方で、胸部レントゲンだけでは病変の有無や性質を十分に判断できない場合もあります。

東京品川フロントクリニックでは、健診で胸部レントゲン異常を指摘された方に対し、診察、胸部レントゲン、胸部CT、ダブルチェックを一連の流れで行い、必要に応じて専門医療機関への紹介まで対応しています。

今回は、実際に受診された際の流れをご紹介します。

受付 ― 健診結果をご持参ください

受診時には、できるだけ

・健康診断の結果用紙(スマホ画面などでもOKです)
・あれば、過去の健康診断結果
・あれば、過去に撮影したレントゲンやCTの画像データ

などをご持参ください。

特に過去の画像がある場合、今回指摘された影が以前からあるものなのか、新しく出現したものなのかを判断する重要な材料になります。

画像データをお持ちでない場合でも、もちろん診察は可能ですので、まずは健診結果をご持参ください。

呼吸器専門医による診察

診察室では、健診結果を確認するとともに、

・咳や痰
・血痰
・発熱
・息切れや胸痛
・喫煙歴
・過去の肺炎や結核などの病歴
・これまでの胸部画像検査歴
・現在治療中の病気

などについてお聞きします。

健診で胸部異常を指摘された方の中には、まったく症状がない方も少なくありません。

症状の有無だけではなく、画像所見、年齢、喫煙歴、既往歴などを総合して評価することが重要です。

胸部レントゲンとCTをセットで撮影します

東京品川フロントクリニックでは、健診胸部レントゲン異常の精密検査として、原則として胸部レントゲンと胸部CTをセットで撮影しています。

「健診ですでにレントゲンを撮っているのに、なぜもう一度レントゲンを撮るの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

理由の一つは、健診で指摘された結果と、現在当院で撮影した胸部レントゲンを確認したうえで、CTの所見と対応させて評価するためです。

「健診で指摘された影がCTでは何に相当するのか」
「血管や骨の重なりによるものなのか」
「実際に肺の中に病変があるのか」

を確認しやすくなります。

また、保険診療としてCTなどの精密検査を行う際には、健診結果や診察所見などをもとに、その検査が医学的に必要であることを確認しながら診療を進めます。

そのため当院では、健診結果だけを見てCTだけを撮影するのではなく、診察と当院での胸部レントゲンによる評価も含めて、胸部CTまで一連の精密検査として行う方針としています。

当院にはCTを設置しているため、診察後、そのまま胸部レントゲンとCTを撮影することができます。

大きな病院では、

「今日は診察のみ」
「後日CT」
「さらに後日結果説明」

となることもありますが、当院では診察から画像検査までを初回受診日に進めるようにしています。

CTでは、胸部レントゲンでは分かりにくい小さな肺結節や炎症、肺気腫、気管支拡張症、間質性肺炎などを詳しく確認することができます。

胸部CTの撮影自体は放射線技師が担当し、5-15分程度と短時間で終了します。

当日、呼吸器専門医がレントゲン・CTを確認します

撮影後は、呼吸器内科医がその日のうちに画像を確認します。

CTを撮影すると、

「健診レントゲンでは影に見えたものの、CTでは明らかな異常がなかった」

ということもあります。

一方、

・小さな肺結節
・感染症や過去の炎症の跡
・非結核性抗酸菌症を疑う所見
・肺気腫
・間質性肺炎
・肺がんを疑う病変

などが確認される場合もあります。

CTで異常が見つかったとしても、すぐに肺がんと決まるわけではありません。病変の大きさや形、濃度、部位、過去画像からの変化などを総合的に判断します。

急いで精密検査が必要な場合は、専門医療機関をすぐにご紹介することもあります

通常は、撮影した画像についてダブルチェックを行い、最終結果を確認してから今後の方針を決定します。

ただし、CTを確認した時点で、

・肺がんを強く疑う病変がある
・大きな腫瘤がある
・速やかな追加検査や治療が必要と考えられる
・専門病院での精密検査を急いだ方がよい

と判断した場合には、放射線診断専門医によるダブルチェックの結果を待たず、初回受診当日に専門医療機関へ紹介することも可能です。

「最終結果が翌週だから、それまで何もできない」ということではありません。

緊急性の高い所見については、呼吸器内科医がその場で判断し、必要な場合には速やかに次の医療につなげます。

画像はダブルチェック ― 最終結果は翌週に確定します

東京品川フロントクリニックでは、画像診断をより慎重に行うため画像のダブルチェックを行っています。

まず診察を担当した呼吸器内科医が、胸部レントゲンとCTを確認します。

さらに、撮影した画像を聖路加国際病院及び横浜市大病院の放射線診断専門医が二次読影します。

胸部CTには肺だけでなく、縦隔、胸膜、骨、上腹部の一部なども含まれます。複数の医師が画像を確認することで、主な病変だけではなく、そのほかの異常についても慎重に評価します。

そのため、正式な最終結果は原則として1週間後に確定、レポートとしてお渡しします。

当日は呼吸器内科医から画像の概要をご説明し、その後、放射線診断専門医の読影結果も合わせて最終的な判断を行います。

ダブルチェックが終了した後、最終結果に応じて今後の方針を決めます。

異常なし
追加検査は原則不要です。

明らかな良性所見
経過観察が不要な場合もあります。

小さな肺結節
大きさや形、年齢、喫煙歴などに応じて、数か月〜1年後などにCTで経過観察します。

感染症が疑われる場合
必要に応じて血液検査や喀痰検査などを追加します。

肺がんなどが疑われる場合
専門医療機関へ紹介し、PET-CT、気管支鏡、生検などの精密検査につなげます。

何が考えられるのか、どの程度心配する必要があるのか、次に何をすればよいのか

まで整理してご説明することを大切にしています。

検査結果説明後、お会計へ

当日の診察、胸部レントゲン、CT撮影、結果説明が終了したらお会計となります。

健康診断で胸部レントゲン異常を指摘され、その精密検査を目的として受診する場合は、通常、健康保険を使用した診療の対象となります。

その後、翌週のダブルチェックによる最終結果を確認し、必要に応じて経過観察や専門医療機関への紹介などをご案内します。

健診レントゲン異常を放置しないことが大切です

健診で「要精密検査」と書かれていても、実際には、CTを撮影して問題がないケースもあります。

一方で、肺の病気の中には、症状がない段階で健診をきっかけに発見されるものもあります。

東京品川フロントクリニックでは、呼吸器専門医による診察、胸部レントゲン・CT撮影、当日の画像説明、放射線診断専門医によるダブルチェックまで一連の流れで対応しています。

また、急いで精密検査が必要と医師が判断した場合には、初回受診当日に専門医療機関へ紹介することも可能です。

健康診断や人間ドックで「異常陰影」「肺結節」「腫瘤影」「要精密検査」などを指摘された方は、健診結果をご持参のうえご相談ください。

「肺に影がある」と言われた不安をそのままにせず、まずは詳しく確認するところから始めましょう。

執筆者情報

佐藤 賢弥(さとう けんや)
医療法人社団南州会 東京品川フロントクリニック 呼吸器内科医師
【保有資格】
日本内科学会 認定内科医
日本呼吸器学会 呼吸器専門医
日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医

井上 哲兵(いのうえ てっぺい)
医療法人社団南州会 フロントクリニックグループ 理事長 / 医学博士
2019年4月に医療法人社団南州会 理事長に就任。
同年8月に三浦メディカルクリニックを開院し、以降も以下のクリニックを展開。
医療法人社団南州会 フロントクリニックグループ(1980年創業)
横浜フロントクリニック(2024年5月開院)
東京品川フロントクリニック(2026年1月開院)
自由が丘フロントクリニック(2026年10月開院予定)
新宿区分院(2027年12月開院予定)
三浦メディカルクリニック
【保有資格・所属学会】
医学博士
日本内科学会 認定内科医
日本呼吸器学会 呼吸器専門医
日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医

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