• 2026年7月4日

夏の血圧管理|下がりすぎ・上がりすぎの原因と対策を品川の内科医が解説

実は夏の血圧は、冬とは異なるパターンで変動します。油断すると熱中症・脱水・立ちくらみなどのリスクが重なり、血圧管理が難しくなる季節でもあります。この記事では、夏に血圧が変動しやすい理由と、注意すべきポイントを解説します。

血管拡張による血圧低下
気温が上がると体は熱を逃がすために皮膚の血管を拡張させます。血管が広がると末梢の血流抵抗が下がり、血圧が低下しやすくなります。冬に高かった血圧が夏になると落ち着くという方は、この仕組みが働いています。

発汗による脱水・血液量の低下
大量に汗をかくと体内の水分・塩分が失われ、循環する血液量が減少します。その結果、血圧が下がりやすくなります。脱水が進むと立ちくらみ・めまい・ふらつきが起きやすくなります。

降圧薬の効きすぎ
冬に合わせて調整した降圧薬の量が、夏になると効きすぎるケースがあります。「薬を飲んだあとにふらつく」「起き上がったときに目が回る」という場合は、薬の効果が強すぎている可能性があります。自己判断で薬を中止するのではなく、医師に相談したうえで量の調整を検討してください。

夏は血圧が下がるというイメージがありますが、実は血圧が上がりやすい状況もあります。

冷房と外気温の急激な温度差
冷房の効いた室内から高温の屋外に出る瞬間、体は急激な温度変化に対応するために血管を収縮させます。この反応が血圧の急上昇を招くことがあります。とくに高齢の方や血管が硬くなっている方は注意が必要です。

睡眠不足・夏バテによるストレス反応
熱帯夜による睡眠の質低下・夏バテによる体調不良は、交感神経を刺激して血圧を上げやすくします。「夏は血圧が下がるはず」と油断して管理が疎かになると、気づかないうちに血圧が上昇しているケースがあります。

アルコール摂取の増加
夏はビールなどのアルコール摂取が増える傾向があります。アルコールは一時的に血圧を下げますが、継続的な多量飲酒は血圧を上げる要因になります。

こまめな水分補給
脱水による血圧低下・血液濃縮を防ぐため、1日1.5〜2リットルを目安にこまめに水分を摂ることが重要です。ただし、心不全・腎疾患がある方は水分制限がある場合があるため、主治医の指示に従ってください。

塩分の摂りすぎに注意
夏は汗で塩分が失われるため「塩分補給が必要」と思いがちですが、高血圧の方は過剰な塩分摂取が血圧上昇につながります。熱中症対策としての塩分補給は適量を守り、日常の食事での過剰摂取は避けましょう。

急激な温度変化を避ける
冷房の設定温度と外気温の差を5〜6℃以内に抑えることが理想です。外出前に体を慣らす、冷房の吹き出し口に直接当たらないなどの工夫が血圧の急変動を防ぎます。

家庭血圧の測定を継続する
夏の血圧変動を把握するためには、朝・晩の家庭血圧測定を継続することが重要です。「夏だから大丈夫」と測定をやめてしまうと、変動に気づくタイミングが遅れます。

「血圧が下がってきたから薬を減らした」「ふらつくから自分で半分にした」——こうした自己判断での薬の調整は非常に危険です。

降圧薬を急に中止・減量すると、リバウンドとして血圧が急上昇し、脳卒中・心筋梗塞のリスクが高まることがあります。夏に血圧が下がってきた場合は、必ず医師に相談したうえで早めに薬の量・種類を調整してもらうことが重要です。

  • 血圧管理・降圧薬の調整:季節に合わせた薬の量・種類の見直し
  • 家庭血圧記録の評価:持参した記録をもとに治療方針を相談
  • 血液検査:腎機能・電解質・血糖など関連する検査を一体で評価
  • 生活習慣病の一体管理:糖尿病・脂質異常症・高尿酸血症との併存管理に対応
  • SASの評価:降圧薬が効きにくい方の背景にSASが隠れているケースにも対応

⚠ こんな方はご受診を
・夏になって薬を飲んだあとにふらつきが出るようになった
・家庭血圧が夏に大きく変動している
・自己判断で降圧薬を調整している
・高血圧の薬を飲んでいるが血圧が下がりにくい
・しばらく血圧の定期受診をしていない

夏に血圧が下がってきたら降圧薬をやめてもいいですか?

自己判断での中止は危険です。急に薬をやめると血圧がリバウンドして急上昇するリスクがあります。夏に血圧が下がってきた場合は、必ず医師に早めに相談したうえで薬の調整を行ってください。

夏でも血圧が高い場合はどうすればいいですか?

冷房と外気温の温度差・睡眠不足・アルコール摂取増加などが夏の血圧上昇の原因になることがあります。家庭血圧の記録を持参して内科を受診し、薬の見直しや生活習慣の改善を相談してください。

薬を飲んだあとにふらつく場合はどうすればいいですか?

降圧薬が夏の血圧低下に伴って効きすぎている可能性があります。自己判断で薬をやめず、症状を医師に伝えて薬の量・種類の調整を相談してください。

品川で高血圧の管理ができる内科はありますか?

東京品川フロントクリニックは品川駅港南口から徒歩30秒にあり、高血圧・生活習慣病の管理に対応しています。糖尿病・脂質異常症との一体管理も可能です。WEB予約またはLINEでご予約ください。

大谷 真理子(おおたに まりこ)

医療法人社団南州会 東京品川フロントクリニック院長 / 医学博士
【保有資格】
医学博士
日本内科学会認定内科医
日本呼吸器学会 呼吸器専門医
日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医


井上 哲兵(いのうえ てっぺい)医師

医療法人社団南州会 フロントクリニックグループ 理事長 / 医学博士
2019年4月に医療法人社団南州会 理事長に就任。
同年8月に三浦メディカルクリニックを開院し、以降も以下のクリニックを展開。
医療法人社団南州会 フロントクリニックグループ(1980年創業)
横浜フロントクリニック(2024年5月開院)
東京品川フロントクリニック(2026年1月開院)
自由が丘フロントクリニック(2026年10月開院予定)
新宿区分院(2027年12月開院予定)
三浦メディカルクリニック

【保有資格】
医学博士
日本内科学会認定内科医
日本呼吸器学会 呼吸器専門医

参考資料

  • 日本高血圧学会『高血圧治療ガイドライン2019』
  • 環境省・厚生労働省「熱中症予防のための情報・資料サイト」
  • 国立循環器病研究センター「高血圧について」
東京品川フロントクリニック 03-6456-5040 ホームページ