- 2026年5月22日
「最近、なんとなく息苦しい」——こんな症状が続いていませんか。

5月から6月にかけて、新生活のストレスや環境の変化が蓄積し、身体にさまざまな不調が現れやすくなります。なかでも「息苦しさ」や「胸の圧迫感」は、ストレスと自律神経の乱れが深く関わっているサインであることがあります。
今回は、五月病・六月病による息苦しさのメカニズムと、受診の目安について解説します。
五月病・六月病とは何か
「五月病」は、4月の新生活スタートから約1か月が経った5月ごろに、疲労感・無気力・気分の落ち込みなどが現れる状態を指します。正式な病名ではありませんが、新しい環境への適応ストレスが蓄積した結果として現れる心身の不調として広く知られています。
近年は「六月病」という言葉も使われるようになりました。5月のゴールデンウィーク明けにいったん気力で乗り切り、6月に入ってから一気に疲れが出るパターンです。品川エリアで働くビジネスパーソンでは、このタイミングで不調を訴える方が多いと予想されます。
主な症状としては以下が挙げられます。
- 慢性的な疲労感・倦怠感
- 集中力の低下
- 睡眠の乱れ(寝つけない・早朝に目が覚める)
- 食欲の変化
- 息苦しさ・胸の圧迫感・動悸
なぜストレスで息苦しくなるのか

ストレスが続くと、自律神経のバランスが乱れます。通常、呼吸は自律神経によって無意識にコントロールされていますが、交感神経が過剰に優位になると呼吸が浅く・速くなりやすくなります。
過換気(過呼吸)のメカニズム
不安や緊張が高まると、必要以上に速く・深く呼吸してしまうことがあります。これにより血液中の二酸化炭素濃度が低下し、手足のしびれ・めまい・さらなる息苦しさを引き起こすことがあります。「息苦しいのに、もっと息が吸えない気がする」という感覚がある場合は、過換気が起きている可能性があります。
機能性の息苦しさ
肺や心臓に器質的な問題がなくても、ストレスや自律神経の乱れによって「息苦しい」という感覚が生じることがあります。これを機能性呼吸障害と呼ぶことがあります。症状が本物である一方、検査では異常が見つからないため、原因がわからないまま不安が続くことがあります。
見逃してはいけない「別の原因」

ストレスによる息苦しさと似た症状を示す疾患があります。「五月病だから、六月病だから」と自己判断して放置するのではなく、以下の可能性も考えておくことが重要です。
| 疾患 | 息苦しさの特徴 |
|---|---|
| 咳喘息・気管支喘息 | 夜間・早朝に悪化しやすい。咳を伴うことが多い |
| 不整脈・心疾患 | 動悸・胸痛を伴う。安静時にも出現することがある |
| 貧血 | 労作時(階段・早歩き)に息切れしやすい。倦怠感を伴う |
| 甲状腺機能異常 | 動悸・発汗・体重変化を伴うことがある |
「ストレスのせいだろう」と思っていても、実は別の疾患が背景にあるケースがあります。息苦しさが2週間以上続く場合や、動悸・胸痛・咳を伴う場合は内科を受診することをお勧めします。
なぜ専門医への受診が必要なのか
息苦しさの原因を正確に特定するためには、問診だけでなく客観的な検査が必要です。血液検査・心電図・呼吸機能検査・胸部レントゲンなどを組み合わせることで、ストレス性の機能性症状なのか、器質的な疾患が背景にあるのかを見極めることができます。
また、ストレスと喘息は密接な関係にあります。ストレスが喘息の引き金になることがあり、逆に喘息がコントロールされていないことでストレスや不安感が高まることもあります。両者が絡み合っているケースでは、呼吸器専門医と内科医が対応できる環境が重要です。
東京品川フロントクリニックで対応できること
当院では、息苦しさの原因を多角的に評価するための検査を当日対応で行っています。
- 血液検査:貧血・甲状腺機能・炎症反応などをチェック
- 心電図:不整脈・心疾患の有無を確認
- スパイロメトリー(呼吸機能検査):気道の閉塞がないかを評価
- 呼気NO検査:喘息の気道炎症の有無を確認
- 胸部CT:必要に応じて当日撮影・読影が可能
「ストレスのせいにしては症状が重い、悪化している、期間が長い」「内科と呼吸器をまとめて診てほしい」と思われた方は、ぜひお気軽にご相談ください。
受診の目安・タイミング
⚠ こんな症状が続く場合はご受診を
・息苦しさ・胸の圧迫感が2週間以上続いている
・深呼吸しても空気が入ってこない感じがある
・動悸や胸痛を伴う息苦しさがある
・夜間・早朝に息苦しさで目が覚めることがある
・倦怠感・体重変化・発汗など他の症状も出ている
・「ストレスのせい」と思いながらも不安が続いている
よくある質問
ストレスで息苦しくなることはありますか?
あります。自律神経の乱れによって呼吸が浅くなったり、過換気が起きたりすることがあります。ただし、同様の症状を示す喘息・心疾患・貧血なども除外する必要があるため、2週間以上続く場合は内科を受診することをお勧めします。
五月病・六月病は内科で診てもらえますか?
はい。息苦しさ・動悸・倦怠感などの身体症状については内科で評価できます。血液検査・心電図・呼吸機能検査などで器質的な疾患がないかを確認したうえで、必要に応じて適切な診療科をご案内します。
息苦しさと喘息は関係がありますか?
関係があります。ストレスは喘息の悪化要因のひとつとして知られており、喘息がある方では心理的ストレスが発作の引き金になることがあります。息苦しさに咳や喘鳴(ゼーゼー)を伴う場合は、喘息の評価も合わせて受けることをお勧めします。
品川駅近くで息苦しさを診てもらえる内科はありますか?
東京品川フロントクリニックは品川駅港南口から徒歩30秒にあり、内科・呼吸器内科を一体で診療しています。息苦しさの原因を当日の検査で評価できます。WEB予約またはLINEでご予約ください。

執筆者情報
大谷 真理子(おおたに まりこ)
医療法人社団南州会 東京品川フロントクリニック院長 / 医学博士
【保有資格】
医学博士
日本内科学会認定内科医
日本呼吸器学会 呼吸器専門医
日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医
井上 哲兵(いのうえ てっぺい)医師
医療法人社団南州会 フロントクリニックグループ 理事長 / 医学博士
2019年4月に医療法人社団南州会 理事長に就任。
同年8月に三浦メディカルクリニックを開院し、以降も以下のクリニックを展開。
医療法人社団南州会 フロントクリニックグループ(1980年創業)
横浜フロントクリニック(2024年5月開院)
東京品川フロントクリニック(2026年1月開院)
自由が丘フロントクリニック(2026年10月開院予定)
新宿区分院(2027年12月開院予定)
三浦メディカルクリニック
【保有資格・所属学会】
緩和ケア研修会修了医
医学博士
日本内科学会認定内科医
日本呼吸器学会 呼吸器専門医
日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医
日本医師会認定産業医
参考資料
- 厚生労働省「こころの健康」
- 日本呼吸器学会『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019』
- 日本アレルギー学会『喘息予防・管理ガイドライン2024』