• 2026年2月6日
  • 2026年2月7日

長引く咳はいつ受診?呼吸器専門医が教える判断基準

「忙しいから様子見」が、判断を難しくしている

「熱はないし、仕事にも支障はないし…」
「市販の咳止め飲んだら、少し楽になった気がするし…」
「昔、喘息って言われたけど、今は薬やめてるし…」

日頃から働く方ほど、こういう状況、ありますよね。

実際、忙しいから「もうちょっと様子見ようかな」って思ってしまう。その気持ち、すごくよくわかります。

しかし、多くの方が本当に迷っているのは「咳の原因が何か」ではなく、「この咳、放っておいていいの?それとも、一度ちゃんと診てもらった方がいいの?」という”判断”なんです。

そこで今回は、呼吸器内科専門医の視点から、長引く咳で受診を考えるときの「判断の軸」を詳しくお伝えします。


咳が長引く原因は?わかりやすい「期間」で判断しよう。

⭐️ 咳が続いている期間で考える⭐️

実は、咳は続く期間によって考え方が大きく変わります。以下の分類を参考にしてください。

2から3週間以内の咳(急性咳嗽)
→ まず、風邪などのウィルス感染症の回復過程で起こる咳の可能性が高いです。そのため、この段階では経過観察で問題ないケースが多いでしょう。喘鳴を伴うような激しい咳や夜間横になれないレベルの咳、咳+発熱が3−5日間程度続く場合などは画像検査(レントゲンやCT)を要することもありますが、症状が軽い場合は基本的に対症療法となります。咳が強い場合や咳以外の症状を伴っている場合は、一般内科医もしくは呼吸器専門医を受診してくださいね。

2から3週間以上続く咳(遷延性咳嗽)
→ 咳喘息や喘息、感染後咳嗽の可能性が高くなってきます。状況にもよりますが、熱がないタイプの肺炎や肺結核などの感染症の否定も重要になってきます。外来医の判断でCT検査による精密検査を行う事が多いです。早めに呼吸器専門医を受診をしてくださいね。

2ヶ月(8週間)以上続く咳(慢性咳嗽)
→ さらに、咳喘息・気管支喘息・逆流性食道炎・副鼻腔炎・肺癌・結核などの原因をCTによる精密検査で必ず調べなくてはならない段階となります。すぐに呼吸器専門医を受診してくださいね。

2から3週間を超える咳は、「そのうち治るだろう」で考え続けない方がいい可能性が極端に高まってくるのです。呼吸器内科医が2週間以上続く咳は、呼吸器内科に受診をおすすめするのはこのためです。


長引く咳の原因として多い病気

それでは、具体的にどのような病気が考えられるのでしょうか。

① 咳喘息(せきぜんそく)

まず、咳喘息は長引く咳の原因として最も多い病気の一つです。

主な症状

  • 乾いた咳が3週間以上続く
  • ゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴(ぜんめい)はない
  • 夜間・明け方に悪化しやすい
  • 風邪の後から咳だけが残る

重要なことに、咳喘息は放置すると約30%が気管支喘息に移行すると言われています。そのため、早期診断・早期治療が非常に重要です。診断は極めて難しく、非呼吸器専門医が初診で咳喘息と診断できることはまずありません。

② 気管支喘息

次に、気管支喘息も長引く咳の重要な原因です。

主な症状

  • 夜間・明け方の咳や息苦しさ
  • 喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒュー)
  • 運動や冷気で悪化
  • アレルギー体質

また、子どもの頃に喘息があった方が、大人になって再発することも珍しくありません。

③ 副鼻腔炎・後鼻漏(こうびろう)

さらに、鼻水が喉の奥に流れ落ちる「後鼻漏」も長引く咳の原因になります。

主な症状

  • 喉に何か流れる感じ
  • 痰が絡むような咳
  • 横になると咳が増える
  • 鼻づまりや鼻水

特に、アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎がある方に多く見られます。

④ 逆流性食道炎(GERD)

加えて、胃酸が食道や喉まで逆流することで咳が出ることがあります。

主な症状

  • 胸やけや喉の違和感
  • 寝ると咳が出やすい
  • 食後に症状が悪化
  • 声がれを伴うこともある

⑤ 無熱の肺炎

これは呼吸器専門クリニックの医師であればよく経験するケースです。熱がなくても肺炎のことは良くあります。『熱がないから肺炎の可能性はない』と断言する医師に会ったことありませんか?残念ながらそれは確実に間違っています。無熱でも肺炎を疑う所見があれば積極的に検査を行なっていく必要があります。


よくある誤解「咳だけ残るのは風邪が長引いてるだけで、単に風邪が治りきってないだけでしょ?」

これ、外来で本当によく聞きます。

確かに、「長引く咳は、風邪の延長」って思いがちです。しかし、実はそうじゃないことが多いんです。

実際に起きていること

実際には、以下のような変化が起きている可能性があります:

  • 風邪(ウィルス感染)そのものはもう治っている
  • しかし、それをきっかけに気道が過敏な状態になった
  • 咳喘息や気管支喘息が顕在化(表面化)してきた

つまり、起きているのは「治りきらない風邪」ではなく、

  • 風邪をきっかけに気道が過敏になった(気道過敏性の亢進)
  • 咳喘息・気管支喘息の咳症状に移行した

という病態の変化なんです。

したがって、咳が長く続いているだけと侮っていると徐々に症状が重症化してしまうことがあるのです。

結果的に、「風邪の延長だから大丈夫」と考えてしまうこと自体が、本来は別の病気として診断・治療すべきタイミングを逃す原因になるのです。


「とりあえず市販の咳止め」では足りない理由

忙しい方ほど、「まずは薬局で咳止めを買って様子見」って思いますよね。

しかし実は、呼吸器診療では以下のような問題があります:

  • 一般的な咳止め(鎮咳薬)が効かない
  • コデイン系の咳止め(強い咳止め)は喘息症状を悪化させることがある
  • 一時的に良くなっても再発する

なぜ市販薬では不十分なのか

これは、原因に合った対処ができていないからです。

つまり、咳は”症状”であって、治療すべきなのはその背景にある状態(気道の炎症、気道過敏性など)だからです。

例えば:

  • 喘息には → 吸入ステロイド
  • 副鼻腔炎や後鼻漏には → 抗生剤や点鼻薬や抗アレルギー薬
  • 逆流性食道炎には → 胃酸分泌抑制薬

このように、原因によって適切な治療が異なるのです。

原因をしっかりと見極めて正しい治療法を選択することが極めて大切なのです。治療が遅れば、重症化して、症状が改善するまでにかなりの時間を要してしまうこともあります。

日本アレルギー学会の「喘息予防・管理ガイドライン2024」でも、早期診断・早期治療の重要性が強調されているのです。


東京品川フロントクリニックの診療体制

当院では、品川駅徒歩30秒という立地を活かし、忙しいビジネスパーソンの方でも受診しやすい体制を整えています。

即日検査・即日診断・即日治療を目指す体制

具体的には、以下のような診療を行っています

  • 呼吸器内科専門医が常駐
  • 院内でCT検査・呼吸機能検査(スパイロメトリー)などの精密検査に対応
  • 検査 → 診断 → 治療方針の確定までを当日中にほとんどのケースで可能

一般的な医療機関との違い

通常、一般的内科クリニックでは

  1. 初診(問診・聴診)
  2. 別の医療機関でCT検査等
  3. 後日、結果をもとに再診・診断

という流れもよくあります。その結果、

  • 何度も通院が必要(最低でも2〜3回)
  • 診断・治療開始まで2〜3週間はかかる
  • 仕事の調整が難しい

といったご負担が生じます。

東京品川フロントクリニックの強み

  •  1回の受診で検査・診断まで完了し適切な治療を開始することができる。
  •  別の医療機関への紹介は原則不要(肺癌、間質性肺炎、気胸、難病指定されている疾患などを除く)
  •  医療DXを積極的に導入し待ち時間を最小限に

このように、忙しい方でも受診しやすい環境を整えています。

検査結果をもとに、咳の原因を特定し、今後どう付き合うべきかを明確にすることです。


受診の目安とよくある質問

受診を検討した方がいいサイン

次のどれかに当てはまる場合は、呼吸器内科専門医への受診をおすすめします:

  • 咳が2から3週間以上続いている
  • 夜間・明け方に咳が悪化する
  • 市販の咳止めで改善しない
  • 他院を受診したが改善しない
  • 会話中・電話中に咳き込む(仕事に支障)
  • 冷たい空気や運動で咳が出る
  • 過去に喘息の治療歴があるが、現在は治療していない状況での強い咳
  • 息苦しさや胸の違和感を伴う

よくある質問(FAQ)

Q1. 咳が何週間続いたら受診すべきですか?

A. 一般的に2から3週間以上続く咳は、一度呼吸器内科を受診することをおすすめします。特に夜間に悪化する、市販薬で改善しないという場合は、さらに早めの受診が望ましいです。一般内科クリニックを受診しても改善しない咳は呼吸器内科での精査が望ましいです。

Q2. CT検査は必ず必要ですか?

A. すべての方に必要というわけではありません。しかし、長引く咳の原因を正確に診断するためには、胸部CT検査が非常に有用です。また、当院では院内でCT検査が可能なため、別の医療機関を受診する手間がかかりません。

Q3. 仕事が忙しくて何度も通院できません

A. 当院では可能な限り初診時に検査・診断・治療方針の決定までを行う体制を整えています。さらに、品川駅徒歩30秒という立地を活かし、仕事の前後や昼休みにも受診しやすい環境です。

Q4. 治療期間はどのくらいですか?

A. 原因によって異なりますが、気管支喘息の場合は長期的なコントロールが必要になります。


最後に:長引く咳は呼吸器内科専門医へ

  • 咳が2から3週間以上続く場合は呼吸器内科を受診しましょう
  • 夜間・明け方の咳は気管支喘息の可能性があります
  • 原因は1つではないため、検査による鑑別診断が重要です
  • 早期診断・早期治療が将来の重症化を防ぎあなたの生活を守ることに繋がります

長引く咳でお困りの方は、東京品川フロントクリニックへご相談ください。当院は品川駅徒歩30秒、即日検査・即日診断を目指す体制を整えています。品川駅周辺にお勤めの方、品川区・港区在住の方は大変便利です。開院して一ヶ月程度ですが都内のみならず、神奈川県・埼玉県・千葉県の患者様にも数多く来院を頂いております。


執筆者情報

大谷 真理子(おおたに まりこ)
医療法人社団南州会 東京品川フロントクリニック 院長/医学博士
日本呼吸器学会 呼吸器専門医

【保有資格】

  • 医学博士
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本呼吸器学会 呼吸器専門医
  • 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医

井上 哲兵(いのうえ てっぺい)
医療法人社団南州会 フロントクリニックグループ 理事長/医学博士
日本呼吸器学会 呼吸器専門医

【保有資格・所属学会】

  • 緩和ケア研修会修了医
  • 医学博士
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本呼吸器学会 呼吸器専門医
  • 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医
  • 日本医師会認定産業医
  • 厚生労働省認定 臨床研修指導医
  • 身体障害者福祉法第15条指定医(呼吸器)
  • 難病指定医(呼吸器)

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